後発品の販売会社を次々と買収している調剤薬局グループのメディカル一光(三重県)に突如としてライバルが出現した。調剤薬局グループを全国展開するウィーズ(埼玉県)が24年11月25日、官報で東葉沢井薬品や水戸沢井薬品など販社12社を買収することを公表。12社もの会社が一度に買収されるのは異例のことで、販売会社だけでなく後発品企業や調剤薬局の関係者を驚かせている。
一方、メディカル一光も12月20日に静岡沢井薬品の完全子会社化に向けて協議を開始したと発表した。23年に後発品販社最大手だった西部沢井薬品を事業統合し、さらに沢井系販社の若松薬品(香川県)と佐藤薬品販売(埼玉県)を子会社化。京葉沢井薬品(千葉県)も傘下におさめる。
共通しているのは買収したのが調剤薬局グループで、買収されたのは沢井製薬の系列販社が中心ということ。沢井製薬は販社へのリベートを減らしており、急激に販社側の経営が悪化。将来を不安視した会社が事業譲渡する事態となっている。後発品業界では国が再編を促しているが、早くも販社で再編が始まっている状況だ。