企業役員室やトレーディングフロアでの動きが活発化し、米銀大手など「ウォール街」の来たる1年の業績に対する投資家の期待感をあおっている。一方で地域に密着した「メインストリート」の銀行全般において、それが当てはまるわけではない。大手グローバル銀行から2024年10-12月期決算の第1弾が発表された。それによると、2025年に多くの合併・買収(MA)が成立し、ハイファイナンス(大規模で専門性の高い金融活動)分野で大型取引などが活発化する兆しが見られた。一方、中核的と考えられる銀行業務(融資または純金利収入で定義される)の伸びは、2025年に同じ程度の飛躍は予想されていない。純金利収入は、銀行が融資や証券投資で得る利回り収入から、預金者に支払う利息やその他の資金調達コストを差し引いたものだ。小規模な金融機関にとって、この指標はさほど幸先の良いものではない。