人もまばらなカジノでは
ローカルギャンブル「牛牛」が人気

 夜も更けてきたのでカジノへ向かった。カジノの街と名乗るからには、ここだけは盛り上がっているのかもしれないとの期待を胸に…。が、結論から言うと、数軒回ったがどこのカジノも寂しい雰囲気。ビーチで会った中国人観光客が言っていたとおりだった。

 まずは、市内で最も有名なカジノに入ってみる。シアヌークビルのカジノで人気なのは、「牛牛」(にゅうにゅう)というカンボジアのローカルギャンブルだ。卓の半数以上は牛牛で、ここだけは人が集まっている。ルールは5枚のカードを使ったバカラだ。

 座って10ドル賭けてみる。「No more bet, Mr?」を合図に、いざ勝負。あれよあれよと負けてしまい、早々に貴重な現金10ドルが消えた。

 ここで引き下がるわけにはいかないので、さらに10ドル賭けてみる。さあ、どうなるのか。なんとまた負け。ほとほとギャンブルに向いていないようだ。

 私が帰ろうとすると、ディーラーはすかさず「No more bet?」。私は「No more gambling」と答えてカジノを去った。周囲の客から、「あんたはある意味、ツイてるよ!変に勝って、ギャンブルにハマらなくて良かった」と褒められた(?)が複雑な気持ちだった。

カジノが併設されたホテル。廃墟に囲まれている様子が世紀末感を醸し出しているカジノが併設されたホテル。廃虚に囲まれ、世紀末感を醸し出していた Photo by E.T.