多様性・公平性・包摂性(DEI)への取り組みを後退させる米企業が相次ぐ中、会員制倉庫型量販店のコストコ・ホールセールはそれを維持する姿勢を示し、注目を浴びている。コストコは来週の年次株主総会を前に、ある提案に反対票を投じるよう株主に求めた。その提案とは、同社の多様性への取り組みが株価にもたらすリスクについて評価を求めるものだ。取締役会がこのような提案への反対を勧告するのは一般的だが、コストコの取締役会はさらに踏み込み、DEI施策が収益にどのように貢献しているかを熱心に訴えた。コストコの取締役会は文書で、従業員やサプライヤーの基盤を多様化する取り組みが人材の獲得やマーチャンダイジングの革新を促し、「当社の顧客が重視する『掘り出し物探し』を後押ししている」とし、「敬意と包摂性に根ざした企業を目指す当社の姿勢は適切であり必要不可欠だ」と述べた。