「将来のお金が不安」「貯金や投資なんて余裕はない」「買い物を楽しめない」──お金の悩みは尽きることがない。そんな中で「若い人ほど読んでほしい」「お金の知識を網羅的に学べる」と絶賛の声を集める本がある。『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』だ。誰でも今日からスタートできる「お金の増やし方」を提示し、世界で累計100万部突破した大ベストセラーだ。Amazon.comでは1万件以上の星5レビューが集まり、全米から世界中へと本書の実践者が増えている。本稿では本書から一部を特別に公開する。
リターンを維持しながら、リスクを軽減できる資産運用モデル
デービッド・スウェンセンは資産運用業界におけるビヨンセのような存在だ。
イェール大学の基金を運用し、35年以上もの間、年率13.5%というリターンを出し続けた実績を持つ業界のレジェンドだ。
1985年から5年ごとに資金をほぼ2倍にしてきた計算になる。
スウェンセンは次のようなアロケーションを推奨する。
スウェンセンのアロケーションから学べる最も大切な教訓は、1種類のアセットクラスがポートフォリオの大部分を占めてはいけないということだ。
すでに学んだように、一般的にはリスクが下がるとリターンも下がるが、アセットアロケーションが秀逸なのは、リターンを維持しながら、リスクを軽減できるということだ。
スウェンセンの理論はすばらしい。ただ、どのように実践すればいいのだろうか? 簡単だ。それぞれのアセットクラスのインデックスファンドに投資すればいいのだ。
一般的な目安として3~7のインデックスファンドに投資すれば、十分なアロケーションを行うことができるだろう。国内株、海外株、REITを中心に、少しだけ国債に投資することを考えてみよう。
以下に1つの例として、ETF(上場しているインデックスファンド)で構成されているポートフォリオを挙げる。
■株式
<30%>
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
<20%>
バンガード・トータル・インターナショナル・ストック(除く米国)ETF(VXUS)
<20%>
SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF(RWR)
■債券
<5%>
バンガード・米国短期国債ETF(VGSH)
<5%>
バンガード・米国中期国債ETF(VGIT)
<5%>
バンガード・米国長期国債ETF(VGLT)
<15%>
バンガード・米国短期インフレ連動債ETF(VTIP)
(本原稿は、『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』からの抜粋です)