元気なうちからお葬式の準備を始めてみませんか? それが「安心できる葬儀」特集のメッセージです。
「そんな縁起の悪い話をするとはけしからん」という声があるかもしれません。ですが、「参列者から葬儀に対する不平不満が出た」「後悔や失敗をした」という人がいたとしたら、それは準備不足を悪い葬儀社に付け入られたケースがほとんどです。
葬儀の準備をしていない人は、故人が亡くなってから葬儀までの2~3日くらいの間に、全てのことを決めなくてはいけません。悪質な葬儀社は、すぐに決めなければいけないその状況を利用します。こちらがよく分からないのをいいことに、矢継ぎ早に決断を迫り、おカネをむしり取っていくのです。
今回の特集では、読者がそんな目に遭わないよう、「安心できる葬儀」への準備を目指します。序章からパート2までの前半部分で、様々な手段を使ってボロ儲けする葬儀社のカラクリを暴きます。
実際の被害者への取材で、遺族からおカネを巻き上げる悪徳葬儀社の騙しの手口がわかったので、お伝えします。また、葬儀を受注するためのルートを解明し、病院や警察との持ちつ持たれつの関係を暴きます。
気になるおカネに関しても突っ込みます。葬儀社が出してくる怪しい見積もりの見抜き方を徹底分析。葬儀代金を安く済ませるための正しい交渉術、騙されないためのチェックリストも盛り込みました。
パート3では、葬儀の新しいトレンドを紹介します。従来とは違う形式の葬儀が生まれています。
そしてパート4では、葬儀全般の疑問についてお答えします。初めての方も安心。葬儀をするときの一連の手続きを一から順に解説します。葬儀の後にやらなければいけないことも、チェックリストで一覧にしているので、知らないと損する手続きがすぐにわかります。
また、葬儀に参列する場合の疑問もQ&A形式で完全解説。気になる香典に包む額の相場から、意外と知らない不祝儀袋の選び方などなど、恥をかかないためにぜひ押さえておきたいことばかりです。
「悔いのない最期を迎えたい」という方向けに、自分で準備しておく項目をご紹介しています。パート3で紹介する新しい形の葬儀は、ご自身の葬儀を決めるときにも参考になるはずです。
ラストのパート5では、本邦初、都道府県別の葬儀社「対応安心度ランキング」を大公開します。葬儀社に対する取材、アンケートなどを元に、『週刊ダイヤモンド』でしか見ることができないランキングを作りました。
特集の前半で散々悪徳葬儀社の裏側を覗くので、もしものことがあった場合、どこに頼めばいいのか不安になる人がほとんどだと思います。そんな方は、ぜひこのランキングを参考にしてください。
いいお葬式は、亡くなった故人のためでもあり、残された遺族のためでもあります。安心できる葬儀のために、ぜひこの特集を読んで準備を始めていただけたらと思います。
(『週刊ダイヤモンド』編集部 鈴木崇久)