英語を勉強しているが、英会話の上達を実感できない――そんな人に試してほしい1冊が『中学英語だけで面白いほど話せる!見たまま秒で言う英会話』だ。「イラストを見る→見たままを英語にする」を繰り返すことで、日本語を介さず瞬時に答える「英語の反射神経」を鍛えることができる。本稿では、著者の森秀夫さん(麗澤大学外国語学部教授)に「中学英語の学び直しで英会話が上達する3つの理由」を教えてもらった。
1. クリア可能なレベルと量
中学英語は範囲が限られているので、これから英語を学び直そうという人にとって、クリアしやすい分量です。
最初から高度な内容を学ぼうとして、資格試験対策に関する情報にとらわれてしまうと、英語本来の楽しさを見失ってしまい、結局続かなくなります。
特に苦手意識が強い人は、まずは中学英語に範囲を絞って取り組むことをおすすめします。コツコツと学習し続ければ、誰でも上達を実感できるようになります。
2. 日常会話の基本が中学英語にある
中学英語で学ぶ内容は、日常生活の英会話において基本となるものです。
日本語の会話がシンプルな言葉で成り立っているように、英語も中学レベルの語彙や表現で十分にコミュニケーションが可能です。
実は中学校の英語の教科書は、非常に幅広いテーマの会話表現を取り上げていることをご存じでしょうか。
たとえば、自己紹介、趣味、旅行、思い出、買い物、食事、天候、環境問題、社会問題、文化、行事、健康、テクノロジー、そしてメールの書き方など、幅広いテーマが含まれています。
これらを網羅すれば、日常会話に自信を持つことができます。
3. 英語を好きになり、学習のモチベーションが続く
英語を学ぶ上で最も大切なのは、英語を好きになることです。いきなり複雑な会話に挑戦すると、うまくいかないことが多く、「嫌い」になりやすいものです。
中学英語であれば、覚えやすいシンプルな表現ばかり。話せることを実感しやすく、英語を楽しむ気持ちが生まれ、自然と学習を継続するモチベーションが湧いてきます。
完璧を目指すのはやめましょう。
たとえば「三人称単数現在」のように、コミュニケーションではそれほど気にしなくとも通じるのに、「s」をつけることばかり考えていると、気持ちが萎縮して会話を楽しめません。
ぜひアウトプット主体で英語学習を行ってください。たとえ中学英語であっても実にたくさんの会話を楽しめることに気づければ、夢中で学ぶことができます。