Dランク午後で好調な「跡見」「東京女学館」
Dランクの半数は女子校が占め、手頃な倍率で受験生を多く集めている。340人が受けて1.87倍(2023年・22年2.24倍)の恵泉女学園[2回]は、志望者数は1割半増だったものの、出願状況は前年並みで、25年に2倍台に戻ることはなさそうだ。285人で2.11倍(23年1.51倍、22年1.95倍)の大妻中野[3回アドバンスト]は、志望者数が1割半減だったが、出願状況はさらに減少傾向であり、25年は2倍を割りそうだ。
233人で2.51倍(23年2.41倍、22年2.04倍)の跡見学園[特待2回(国語重視型)]は志望者数も出願状況も1割半増で、25年は2倍台後半を目指す。東京女学館は、[一般学級3回]が219人で2.01倍(23年1.92倍、22年1.98倍)、Eランクの[国際学級一般生]は65人で2.83倍(23年2倍、22年2.06倍)だった。志望者数は3割半増と2割増と好調だったが、出願状況も増加傾向にあり、25年は前者がいささか上積み、後者が3倍を超えそうな状況にある。
共学校は総じて男子の方に勢いがあった。144人が受けて4.24倍(23年6.61倍、22年5.08倍)のかえつ有明[2月2日午後特待]がDランクで唯一、24年受験者数と志望者数合計で100人を超えている。志望者数は1割強増だったが、出願状況は2割ほど減少ペースで、25年は4倍程度まで緩和する可能性が出てきた。
96人で1.63倍(23年1.6倍、22年1.64倍)の淑徳[スーパー特進東大選抜2回]は、5割半増の勢いの男子とは異なり、女子は1割弱減の志望者数だった。出願状況を見ると、微増に転じており、25年は1倍台後半に向かいそうだ。77人で5.5倍(23年3.14倍、2年2.86倍)と24年に大きく伸ばした順天[2回B]は、志望者数が2割半増だったものの、出願は4割半増のペースと絶好調に。25年の6倍乗せは確実で、さらに大きく伸ばす可能性が出てきた。
日本大学[B日程]は、73人で4.29倍(23年5.21倍、22年7倍)の[AF]は1割弱減なのに対して、27人で5.4倍(23年4.4倍)の[GL]は6割半増と明暗を分けた。二つの入試区分を合わせた出願ペースは3割増となっている。25年は[AF]は5割乗せ、[GL]は6倍から7倍に向けて動きそうだ。
41人で1.86倍(23年14.08倍)の芝国際[2月2日午後特待]は、志望者数5割増で、3.3倍増の男子ほどの勢いはない。出願状況は7割近い増加ペースで、25年には4倍に乗せるかもしれない。37人で5.29倍(23年4.64倍、22年4.25倍)の駒込[4回]は、国語か算数の特待1科だが、志望者数では2倍増だった。出願状況は算数が大きく減らし、国語がそれ以上に増やしている。25年は受験者数を増やすことができるだろうか。