男女差が目立つ2日午後の難関・上位校

 2024年入試で2日午後の女子受験生は、男子より3割多い8293人もいた。受験者数上位10校(うち女子校は7校)がその4割強を占めている。2科や英語資格といった受験生の負担が少ない入試も目に付く。受験者数が多い順に具体的に挙げると、山脇学園、香蘭女学校、中央大学附属横浜、恵泉女学園、東京農業大学第一、実践女子学園、大妻中野、カリタス女子、三田国際科学学園、跡見学園となっている。では、ランク順に見ていこう。

 Aランクは広尾学園[医進・サイエンス回]のみである。161人が受けて4.13倍(23年3.71倍、22年3.66倍)で、男子の220人・2.68倍(23年2.96倍、22年3.02倍)と比べると、だいぶハードルが高い。倍率も上がっている。志望者数は、1割弱減だった男子とは反対に微増となっていたが、出願状況は2割増ペースで、25年は5倍に迫る展開となっている。

 Bランクは6校ある。573人で5.41倍(23年4.54倍、22年3.9倍)の香蘭女学校[2回]は、に倍率が上がりすぎた反動からか、志望者数は2割半強減っている。出願状況はもう少しマイルドな減少ペースで、25年には5倍台前半まで緩和しそうだ。

 次いで受験者数が多いのは二つの大学の付属校だ。379人で3.64倍(23年2.85倍、22年2.81倍)の中央大学附属横浜[2回]と、もう1校は321人で3.91倍(23年3.71倍、22年3.31倍)の東京農業大学第一[3回]で、算理か算国の2科設定は[1回][2回]と同じである。志望者数は微減と2割減だったが、出願傾向はいずれも1割減のペースとなっており、25年はいずれも少々ハードルが下がりそうだ。

 三田国際科学学園[3回]には二つの入試区分がある。140人で3.68倍(23年7.52倍、22年3.15倍)と上下動が激しい[ISC]、97人で6.93倍(23年5.67倍、22年4.73倍)と年々上がった高いハードルのCランク[IC]である。志望者数は1割半増と微減だったが、出願状況は[ISC]が2割半増、[IC]は2割半減のペースで、明暗を分けている。25年は両者が同程度の倍率になるかもしれない。

 137人が受けて3.26倍(23年4.26倍、22年4.42倍)と緩和傾向の青稜[2回B]は、志望者数が1割減で出願状況も微減となっており、25年はいささか緩和しそうだ。130人で3.1倍(23年2.02倍、22年1.76倍)と増加傾向にある東京都市大学等々力[2回S特選]の志望者数は2割半減で、出願状況は微減程度まで戻したものの、25年は3倍を割るだろう。

 25年に新設される山手学院[特待選抜ll]は男女20人を募集する。2月の志望者数は男子の5分の1ほどと少なかったが、出願状況では男子より2割半少ない程度となっている。合格者数の出し方にもよるが、出願者数からすると、2倍まではいかない可能性が高そうだ。