「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

【2500円の「2%」】が一瞬で答えられない人は二流。数字に強い“一流”はどう考える?Photo: Adobe Stock

「%」の計算、どうしていますか?

問題:2500円の2%は?

みなさんは今まで、どう計算してきましたか? 25×2をした後に、ケタを考えたのではないでしょうか。それか電卓ですよね。

残念ながらその計算方法では、一流とは言えません。今日でその計算は終わりにしましょう。なぜなら、意味に気づけず、ケタ間違いをしてしまう可能性があるからです。

数字に強い人は、暗算や計算を始める前に、まず数字を「扱いやすく」変えて、てなずけています。

今回は、「数字がこわい」がなくなる方法の1つ、「1%計算法」をやってみましょう。

「1%」を基準として先に求めよう

この計算は、まず1%を基準として求める計算法です。

2500の1%は? → 25

これは一瞬でできますね。

そして、今回求めたい「2%」は1%の2倍分です。つまり「1%」分である25の2倍。したがって50です。

いかがでしょうか。普通にかけ算をするとケタを間違えるなど計算ミスをしてしまいそうですが、こんな解釈をするだけで、計算が非常に速く、正確になりました。

これは計算を機械的にやらず、「1%の2倍」という意味でとらえているので、ケタ間違いが起きなくなったのです。ケタをずらして、整えるだけ。計算の精度が一気に上がりますね。

数字に強い人は、計算する前に「一歩立ち止まる」

このように、数字に強い人は、計算が面倒になりそうになったら、できるだけカンタンな計算になるように数字をほどよく調整してしまうのです。

数字に強い人はこういった柔軟な考え方をすることができる人です。逆に言えば、「数字に弱い人」は目の前にある面倒な数字に何の工夫もせずにそのまま立ち向かって撃沈してしまいがちです。

この「1%計算法」を用いて%の計算ができるようになると、計算の幅が広がります。他にも「10%計算法」なども使うことができます。数字を扱う前に、まず一歩立ち止まることを心がけてみるとよいでしょう。

(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)