「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「地頭の良い人の“割引”の考え方」について紹介したい。
割引シールの計算、どうしていますか?
みなさんはスーパーで次のような計算に出会うことがありませんか?
こういった「割引シール」が貼られたお惣菜などはよく見かけますよね。しかし、多くの人が「なんとなく安くなっている」と思っているだけで、実際にいくらなのかまでは計算できていないのではないでしょうか。
今回はこういった場面で役に立つ「数字がかわいくなる魔法」のうちの1つ、「10%計算法」を紹介しましょう。
数字に強い人の考え方
「378円の30%引き」と言われると、多くの人が無意識に、「あ、70%をかけなきゃ」もしくは、「378に3をかけなきゃ」と考えてしまうと思います。
しかし、これではナンセンスです。そこでまずは次のように考えてみましょう。
これはすぐに分かる人が多いのではないでしょうか。378の10%なら、一ケタ下げればよいですから、37.8円ですね。面倒なので「40円弱」としてしまいましょう。
では、10%が3つ集まるといくつになるでしょうか? 30%ですね。つまり、先程の「40円弱」を3倍すればよいのです。
したがって、
→40円弱×3つ分の割引 =100円~120円くらいの割引
だとわかります。
数字に強い人は、計算する前に「一歩立ち止まる」
このように、数字に強い人は面倒な計算は極力省きます。また、計算が面倒になりそうになったら、できるだけカンタンな計算になるように数字をほどよく調整してしまうのです。
数字に強い人はこういった柔軟な考え方をすることができる人です。逆に言えば、「数字に弱い人」は目の前にある面倒な数字に何の工夫もせずにそのまま立ち向かって撃沈してしまいがちです。
数字を扱う前に、まず一歩立ち止まることを心がけてみるとよいでしょう。
(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)