大学生、そして社会人からも圧倒的な支持を受ける就活塾「我究館」をご存じだろうか。
第一志望内定率92.7%と圧倒的な成果を残し、ロングセラー『絶対内定』シリーズの著者としても有名だ。では、採用される人、されない人の差はどこにあるのだろうか。今回は、絶対内定シリーズの中でも人気の『絶対内定2026 面接』より、面接の攻略法を紹介する。(本記事は、2023年9月10日の記事をアップデートし、2025年度版<2026年卒向け>として掲載しています)

絶対内定Photo: Adobe Stock

「企業選びの軸」が最も大切

「企業選びの軸は何か」

 志望動機を考える時、まずこれを明確にする。

 面接官も、まずこれを確認する。

「しっかりと意志を持って就職活動をしている人」なのか。それとも、その場しのぎの就活生なのか。「即席志望動機」をつくり、とりあえず企業を受けている人なのか。

「企業選びの軸」は、どうすれば見えてくるか。

 まずは、「社会に与えたい影響(Giving)」を明確にすることだ。

 言い換えるなら、きみが、「誰のために」「何のために」この人生を使おうとしているのか。それを明確にするのだ。

 例えば「人の心を動かす仕事がしたい」と考えている人の志望企業はどうなるか。

 広告、テレビ、ネット業界などが候補に挙がるだろう。

「広告の力で、人に感動を提供したい」
「テレビ番組で、人を元気にしたい」
「新しいネットサービスを通して、人の日常を明るくしたい」

 手段は違うが、すべて「人の心を動かす」仕事だ。

 もう1つ例を挙げよう。

「世界の格差をなくしたい」という思いを持っている人。

 ゼネコン、インフラ、メーカーなどが志望企業になるだろう。

「途上国に、道や建物をつくり、経済成長の一助としたい」
「水や電気を安定させ、その国の安定成長に寄与したい」
「現地に工場をつくり、雇用を生み出したい」

 先ほどと同様に、手段は違うが、どの業界に行っても思いはかなうだろう。

 この軸は、志望動機の話の出だしに使える。

「『人の心を動かしたい』というのが私の夢です」という具合に。

(本稿は、『絶対内定2026 面接』を抜粋、再構成したものです)

杉村太郎(すぎむら・たろう)
(株)ジャパンビジネスラボ創業者、我究館、プレゼンス創業者・元会長
1963年東京都生まれ。慶應義塾大学理工学部管理工学科卒。米国ハーバード大学ケネディ行政大学院修了(MPA)。87年、住友商事入社。損害保険会社に転職し、経営戦略と人材育成・採用を担当。90年、シャインズを結成し、『私の彼はサラリーマン』でCDデビュー。92年、(株)ジャパンビジネスラボ及び「我究館」を設立。就職活動に初めて“キャリアデザイン”の概念を導入し、独自の人材育成「我究(がきゅう)」を展開。94年『絶対内定95』を上梓。97年、我究館社会人校を開校。2001年、TOEIC(R)/TOEFL(R)/英会話/中国語コーチングスクール「プレゼンス」を設立。08年にハーバード大学ウェザーヘッド国際問題研究所客員研究員に就任、日米の雇用・教育問題と政策について研究。11年8月急逝。著書は「絶対内定」シリーズ、『新TOEIC(R)テスト900点 新TOEFL(R)テスト100点への王道』(共にダイヤモンド社)、『ハーバード・ケネディスクールでは、何をどう教えているか』(共著、英治出版)、『アツイコトバ』(一部電子書籍はダイヤモンド社より発行)等。
キャリアデザインスクール・我究館
心から納得のいくキャリアの描き方と実現をサポートする就職・転職コーチングスクール。1992年の創立以来、30年以上にわたり全業界に1万人以上の人材を輩出。日本を代表するコーチ陣が、就職、転職、ロースクールや医学部進学、MBA留学、資格取得等、次の成長の機会を模索し、その実現に悩む人々をバックアップしている。