4.リバウンドしない家具配置の実践ポイント
では、どのように家具配置を見直せばよいのでしょうか。リバウンドしにくい住まいづくりのポイントを紹介します。
(1)家族が最も集まるリビングから見直す
・動線の整理
家の中心となるリビングは、家族が頻繁に行き来します。ソファやテーブルなどの配置がバラバラだと、人が通るスペースが狭くなり、つい物を床に放置しがち。まず、家族がすれ違えるくらいの幅を意識して家具をレイアウトしてみましょう。
・テレビの位置を中心に考えすぎない
家具配置がうまくいかない場合は、テレビを中心にソファを置くのではなく、ダイニングとの行き来や家族が座る位置など「コミュニケーションの取りやすさ」を優先してみてください。テレビの配線が長くなる場合は、アンテナ端子やコンセントを追加しましょう。近所の電気屋さんに依頼すれば、2万円程度で工事できます。
(2)最適サイズの家具を選ぶ
・大きすぎるソファやテーブルは邪魔
広々としたソファや大きいテーブルに憧れる気持ちはわかりますが、部屋のサイズや動線を考えずに購入すると使えるスペースが狭くなり、モノが散らかりやすくなります。
・収納付き家具の活用
テーブルの下やソファの横に収納スペースがあるだけで、リモコンや雑誌などをすぐにしまう習慣が身につきます。特に、子どものおもちゃや学用品をまとめられる家具があると良いでしょう。
(3)部屋の「すみっこ」を有効に使う
・デッドスペースを減らす
コーナーや壁際を活用することで、デッドスペースを減らし、余裕のあるレイアウトに。部屋のすみっこに家族共有の収納棚を設置し、上段は大人用、下段は子ども用に分けると、誰でも物を取り出しやすく戻しやすくなります。
・あえて家具を壁から少し離す
壁ぎりぎりに家具を配置すると掃除しにくく、ホコリが溜まりやすくなります。数センチ離しておくだけでも掃除がラクになり、結露によるカビも防ぎやすくなります。
(4)家族みんなが片づけたくなるインテリア
・好きな色や素材でまとめる
見た目が雑然としていると、それだけで片づけのモチベーションが下がります。家族全員が好む色味や統一感のあるデザインを意識し、インテリアにこだわると「きれいに保ちたい」という気持ちが強まります。
・ひと目でわかる収納ラベル
どこに何をしまうべきか、キャビネットや棚にラベルを貼って分類を明確にすると家族全員が把握しやすく、日常的にリバウンドを防げます。
5.まとめ:家具と家具配置の見直しで、家族の心も整える
・片づけのリバウンドは「家具配置の問題」も大きい
物理的に片づいていない家は心理的ストレスを増幅させ、家族関係に悪影響を及ぼしがち。
・部屋のサイズや動線に合わない家具はトラブルの元
大きすぎる、機能が不十分など、暮らしに合っていない家具が散らかる原因に。
・家族が「自然に片づけたくなる」仕組みづくりを意識する
家具の配置や収納のラベル化など、家族全員が心地よく暮らせる仕組みこそがリバウンドを防ぐ。
家が荒れれば、家族の心が乱れる。家族の心を整えたいなら、まずは住まいを整えるのが近道です。家具配置や家具そのものを見直し、「ここに置けば気持ちいい」「みんなが片づけやすい」と感じられる空間をつくると、家族の会話や笑顔が自然と増えていきます。
忙しい毎日で家族がともに過ごす大切な住まい。ぜひ一度、家具配置と家具選びを見直してみてはいかがでしょうか。それだけで、リビングやダイニングの景色はもちろん、家族の雰囲気まで一変するかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。