「家が散らかっていると、家族の会話がギクシャクする」「せっかく片づけたのに、すぐ元通りに荒れてしまう」――多くの家庭に共通する悩みです。実は、「住まいが荒れると家族関係も荒れる」のは、家具の配置や選び方が深く関係しています。本記事では、筆者が実際に手がけた、「家具と配置の見直し」で家族のいざこざが改善したケーススタディーを紹介します。(一級建築士/模様替えアドバイザー 志鎌のり子)

既存の家具をフル活用し5万円弱で完成!
夫婦&子2人のケンカが減る「模様替え」

 都内に住むBさん一家(夫婦と小学3年生の長男、小学1年生の長女)は、共働きで平日は忙しく、休日も子どもの習い事が重なってなかなか家の片づけができませんでした。

 リビングは子どもの学用品や衣類が散乱し、週末にまとめて片づけてもすぐにリバウンド。その度に親は「また散らかして…」と子どもを叱り、子どもたちは「ママが怖い」などと萎縮する悪循環に陥っていたそうです。

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 Bさん夫婦のご要望は、「なるべく家具の買い替えをしないで、リビングとダイニングが片づくように改善したい」。相談依頼を受けた私は早速、以下のご提案をしました。