トランプは反面教師?「独裁経営者」が守りたがる「3つのルール」とはPhoto:Anna Moneymaker/gettyimages

ひ弱な青年・トランプが
教わった「3つのルール」

 最近、日本経済新聞を読んでいて“刺さった”記事がありました。

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 1月18日付けの大機小機「ドラえもんのいない世界」という記事です。内容はドラえもんとはあまり関係なく、ドナルド・トランプ米大統領の若い頃を描いた自伝的映画『アプレンティス』を見たという話でした。

 映画では、ひ弱な青年だったトランプ氏が裏社会にも通じる辣腕弁護士と出会って、「勝利のための3つのルール」を教えられたというエピソードが描かれています。

 その3つのルールとは、

(1)攻撃あるのみ
(2)非を認めるな
(3)劣勢でも勝利を主張して負けを認めるな

 というものです。

 トランプ大統領の言動を見ていると、今も変わらず、そのルールを実践しているようです。よくよく考えてみると、ロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席も同じようなルールで行動しています。

 私が中小企業の経営者に上の3つのルールの話をするときは、この話にある「ひ弱な若者」がキーワードになると伝えています。

 弱い人は、3つのルールを踏まえた行動を取らないと、強い人に対抗できません。弱い人が防戦に回ると強い人に攻められる一方になるし、非を認めて引いたら強い人が侵略してくる。負けを認めたらたたきのめされるかもしれません。