お金持ちの家に生まれ育ち、大学を卒業して間もなく結婚。3人の子どもを授かるも離婚した。実家に出戻ったものの、父親の会社が倒産し、49歳で住む家を失った。ついには預金通帳の残高がほぼ0円に……それまでとはうって変わって赤貧生活に陥り、裸一貫で整体院で働くようになった。自分の力で人生を切り拓いてきたとき、今度は末期寸前のがんを患うことに。そんな波乱の人生を乗り越えて「今がいちばん幸せ!」と断言する『71歳、団地住まい 毎朝、起きるのが楽しい「ひとり暮らし」』(ダイヤモンド社)の著者が、毎朝起きるのが楽しくなるライフスタイルを【人間関係】【食事】【睡眠】【健康】【メンタル】【ファッション】【インテリア】【パソコン】とテーマごとに紹介する。
※本稿は『71歳、団地住まい 毎朝、起きるのが楽しい「ひとり暮らし」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

もっとも使い勝手のよかった押し入れ
いちばん使いでのあったのが、1間の押し入れだったかもしれません。
まず押し入れの襖(ふすま)2枚をはずし、邪魔にならないタンスの裏に移動させます。
押し入れをデスク兼収納スペースに
押し入れは奥行きがあるので、上段の手前側半分くらいをデスクとして使えるよう空けておき、ものを出し入れしにくい奥側にカラーボックスを並べて収納庫として使うようにしました。
押し入れの下段は、そのまま収納として活用。
上段のデスク部分には、パソコンを置いて事務作業をしたり、ミシンを置くスペースに使ったりしました。
ミシン置き場としての便利さ
ミシンって重くて置き場所に困るうえ、使う場合にはテーブルの上にスペースを確保しなければなりませんよね。でも、私がつくった“押し入れデスク”なら置きっぱなしでOK。その場で作業できるのでとても便利でした。
押し入れの内部は暗いため、スポットライトを買ってきて取りつけたので、明るさもバッチリです。
押し入れのインテリア改造
使いようによっては便利な押し入れですが、難点もあります。内部がシナベニヤ合板のむき出しで、見た目が悪いのです。
そこで私は、そのころ流行していたインド更紗(サラサ)などのエスニックな布を買ってきて、押し入れ内部のシナベニヤを覆い隠すように画鋲で留めつけました。
下段にはカーテンレールをつけて、同じくエスニックな布をカーテン代わりに吊って、中が見えないようにしました。
工夫で境遇を変える楽しさ
今思い出しても、なかなか素敵なコーナーだったのではないかと思います。
お金はなくても工夫次第で自分らしい部屋づくりができるというのは、私にとって大きな発見でした。
母子4人で住む古くて狭い部屋を自分なりに素敵にしたいと工夫に工夫を重ねているうちに、それに夢中になって自分の境遇をみじめだと感じることもなくなってしまいました。
それよりも「もっとこうしたら素敵になる」と考える余地のあることのほうが、よほど楽しかったのです。
※本稿は『71歳、団地住まい 毎朝、起きるのが楽しい「ひとり暮らし」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。