米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は11日、2日間にわたる議会証言の冒頭で、米国経済は好調であり、FRBは利下げの是非と時期を決める上で時間をかけることができるという簡明なメッセージを発した。FRBは政策金利を約20年ぶりの高水準に維持した後、2024年最後の3会合で合計1ポイント引き下げた。パウエル氏は連邦議会上院の銀行委員会で「われわれの足元の政策スタンスは抑制の度合いが以前より大きく薄れ、経済は引き続き力強い。政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」と証言した。また、昨年の利下げについて、インフレ改善と労働情勢の落ち着きを踏まえると必要な政策調整だったと正当性を主張した。FRBは先月の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決めた。FRB当局者は3月の次回会合で様子見姿勢を保つことをほのめかしている。
パウエルFRB議長、利下げ「急ぐ必要なし」 上院証言
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