最近の山火事の被害に遭った地区から約16キロ離れたロサンゼルス郊外の高級住宅地には、無傷の家が立ち並ぶ。数軒は人が住んでいない。所有者が暮らしているのは遠く離れた中国だ。米国では以前から、外国の富裕層が投資対象として高級住宅を購入している。率先して買っていたのは大抵、中国人だった。多くの買い手がロサンゼルスに押し寄せたが、中国政府による新たな通貨制限の実施を受けて、2018年には中国人の購買意欲は失われ始めた。パリセーズ、イートン両地区の火災で住む場所を失った数千人の住宅所有者が新たな住宅を探す中、これまでは住宅市場の一面として許容されていたロサンゼルス郡の空き家は、怒りを招くテーマになりつつある。