2日午前Bランクと2日午後の情勢

「難関疲れ」が目立つ2日午前のAランク同様、Bランクも全体的に受験者数が減少気味だが、「今風」の代表的な存在となった本郷[2回]が、21年を底に年々受験者数を上積みしている。25年は1243人と東京の私立校最多の受験生数となったものの、倍率は24年2.3倍から25年2.24倍とむしろ緩和している。

 桐朋[2回]は東京多摩地区のトップ男子校としての地位は揺らがないが微減、1863年創立の超伝統校である攻玉社[一般学級2回]は25年に100人近く前年より減らしている。明治大学付属明治[1回]もほぼ前年並みとなった。

 1日午後同様、2日午後も男子受験生にとって該当する入試回は数少ない。Aランクは広尾学園[医進・サイエンス回]のみで、25年は216人が受けて3.13倍となった。24年220人・2.68倍よりもハードルは上がっている。

 24年にBランクは、受験者数・実倍率が24年342人・3.8倍から25年は309人・3.59倍と緩和している高輪[算数午後]があるのみだった。25年にCランクからBランクとなった東京農業大学第一[3回]は、「算理」が240人・2.55倍、「算国」が127人・2.89倍となった。もう一つ、山手学院[特待選抜2]が190人・2.64倍と人気だった。その結果、2日午後のA・Bランク受験者数合計は342人から866人に大きく増えている。それでも女子ほどの勢いはないのだが。

 2月3日午前は、東京と神奈川にある国公立中高一貫校で一斉に入試が行われる。どれか1校しか受けることはできないのだが、全体的に見ると、受験者数は20年代に減少傾向が続いている。20年1138人から25年は937人と2割近く受験者数合計が減っているAランクは、国立唯一の男子校である筑波大学附属駒場(筑駒)、国立共学校では筑波大学附属(筑附)、東京都立小石川中等教育学校の3校で、この顔ぶれは変わらない。

 Bランクの7校も顔ぶれは同じだが、受験者数合計は20年2397人から25年1873人と2割強減少している。その中で唯一、25年に大きく戻したのは高校での26年からの募集停止を明らかにした横浜市立南高等学校附属で、同じ横浜市立の横浜サイエンスフロンティア高等学校附属の減少分をのみ込んだ感じになっている。

 かつては2桁倍率も見られた都立の中高一貫校は、25年に男女別に設けられていた募集定員枠を撤廃したため、受験者数も女子が男子を上回り、合格者数も女子が圧倒するのではと見られていた。詳しくは次回、女子受験生編で検証してみよう。