最後の希望となる4日・5日入試の状況

 男子にはなかった3日午後にも、女子はBランクに三校ある。2024年と25年の入試結果を比べると、受験者数合計は24年322人から25年は677人と倍増した。それは、青山学院横浜英和[B日程]が2日午後から3日午後に移ったことが大きい。24年293人・4.65倍から25年は312人・4.73倍と、受験者数も倍率もさらに増やしている。

 同様に、三田国際科学学園[MSTC]は103人・3.32倍から131人・3.85倍と好調だ。2つの入試区分がある広尾学園小石川[3回]は、「本科」が110人・15.71倍から124人・7.75倍へ、「ISG」が109人・7.79倍から110人・6.11倍へと動いている。

 2月4日午前は、Aランクに2校、Bランクに3校ある。Aランクの共学校は千葉の市川[2回]で、23年224人・7.72倍、24年215人・12.7倍、25年215人・6.94倍と受験者数の動きよりも倍率の上下が大きい。女子校は「今風」の代表格である豊島岡女子学園[3回]で、23年518人・7.3倍から24年467人・6.31倍、25年419人・5.44倍へと年々緩和している。26年は、先述したように女子学院の日程移動と25年に始めた算数・英語資格の新入試区分がどのように動くかで、勢い付く可能性もある。

 Bランクは、浦和明の星女子[2回]が24年284人・6.45倍から25年は210人・2.73倍へと大きく緩和、同様に、中央大学附属[2回]が320人・8.21倍から273人・7.58倍へ、東京農業大学第一[4回]が196人・7.84倍から159人・6.36倍へと減らしている。「難関疲れ」というよりも「受験疲れ」が4日になると顕著で、いずれも受験者数は出願者数の半分ほどしかいない。

 4日午後は、Bランクに25年入試の人気校となった三田国際科学学園[4回ISC]があるのみだ。24年180人・5.14倍から25年190人・8.26倍へと伸ばしている。

 2月5日午前のAランクには、最後のとりでとなる3校が顔をそろえた。洗足学園[3回]は、24年361人・4.95倍から25年298人・4.03倍と大きく受験者数を減らして緩和している。共学校は、渋渋[3回]が23年275人・11.96倍、24年257人・10.7倍、25年313人・12.04倍と、受験者数の増減はあれども2ケタ倍率が続いており、実に過酷である。

 広尾学園[3回]の「本科」と「ISG」を見ると、23年が312人・9.45倍(Cランク)と147人・5.65倍、24年が229人・6.74倍と131人・3.97倍、25年は259人・9.25倍と119人・23.8倍と、受験者数は大きく変動しているものの、倍率は大変過酷な状況である。

 5日午前には24年から唯一のBランクとして頌栄女子学院[2回]がある。Cランクだった23年341人・2.75倍から24年は382人・3.38倍と上げたものの、25年は346人・3.01倍と緩和した。女子上位校志望者にとっては最後の勝負となっている。

 6日午後には、25年にBランクとなった広尾学園小石川[4回]が行われ、これで上位校の入試は終わる。「本科」101人・11.22倍、「ISG」86人・12.29倍と受かる実感に乏しい2ケタ倍率が並んだ。Cランクだった24年は93人・13.29倍と83人・6.92倍だった。