「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…!」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

職場にいる「何でも自分でやる」人は出世しない。出世する人はどうする?Photo: Adobe Stock

出世する人は「自分でやらない」

みなさんの職場にいる「仕事ができる人」を思い浮かべてみてください。「上司が仕事ができる」「部長は仕事はできないが、副部長が仕事ができる」「自分の同僚ができる」というように、様々な人がでてくると思います。

では、みなさんはその人達の「苦手なこと」が何か、すぐに答えることができるでしょうか。おそらく何かしらは思い浮かぶのではないかと思いますが、実は職場にいる出世する人は、その苦手なことをできるだけ「自分でやらない」ようにしている人が多いです。なぜそれでも出世できるのか、今回はそのカラクリについて、紹介していきましょう。

不得意分野は、誰かに補ってもらおう

職場にいる出世する人が何をしているかというと、「自分でやらずに、得意な人にやってもらう」のが上手いのです。

例えば、あなたが英語を全く喋れないのに、英語しか喋れない重要なお客さんとの面談が翌日に急に入ってしまったらどうするでしょうか。一夜漬けで英語ネイティブになれるように努力するでしょうか。そんなことはしないですよね。英語が得意な同僚に助けを求めたり通訳を雇ったりすると思います。このように、自分の苦手な領域を他者に補完してもらうはずです。その方が仕事がうまくいく確率が高いですから。

当然のことですが、人には誰にでも得意分野と不得意分野があります。

仕事で評価されるのに必要なことは「全ての不得意分野を得意分野にする」ことではありません。

・不得意分野は、「他者の協力も得ながら補完」して対応し、
・得意分野で自分の実力を発揮する

ことなのです。

苦手を「どう補完するか」考える

時たまいる「本当に優秀な人」には不得意分野は存在しないことが多いです。ただ、そうじゃないと出世できないかと言うとそんなことはありません。自分の不得意分野をうまく補完できれば仕事で高い評価を得ることは全く難しくありません。

もし、あなたにも不得意分野があるのであれば、今すぐ真剣に向き合ってどうすればその部分を補完できるかを考えてみてください。それだけであなたが仕事で高く評価される可能性をあげることができます。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)