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【精神科医が教える】不安になりがちな人が絶対にやめたほうがいいたった1つのことPhoto: Adobe Stock

不安とは「考えること」と同じ

 不安とは、実は「考えること」とイコールの関係にあります。人間は何かを考え始めると、取り留めのない思考が巡り、さまざまな可能性を想像します。

 その中には、当然ネガティブな要素も含まれており、ひとたびネガティブなことを思いつくと、それを深掘りしてしまう習性があります。そのため、「考え始めること」自体が、不安の根本原因になっていることが多いのです。

考えないことが不安を減らす

 不安を減らしたい場合、まず「考えないようにする」ことが大切です。思慮深いことは一見良いことのように思えますが、過度に考え込むことで不安が増してしまうこともあります。

 例えば、フランスの彫刻家であるロダンの「考える人」の像を見ると、あたかも悩んでいるようで、とても幸せそうには見えません。それほど、人間にとって「考えること」と「不安」は切り離せないものなのです。

考えるべきことと考えなくていいこと

 もちろん、結論を出すために考えることは必要です。たとえば、「こうしようか、ああしようか」と前向きな決断をする場合は、しっかり考えるべきです。しかし、それ以外の場面では、無駄に考え込む必要はありません

 特に「ポジティブなことを考えよう」としても、考え始めるとネガティブな要素が必ず混ざってしまうため、意識的にポジティブになろうとするのは難しいのです。

考えない練習をする

 考えすぎを防ぐためには、「考えを打ち止めにする」習慣を身につけることが重要です。そのためには、行動することが最も効果的です。

 考えすぎてしまったときは、まず立ち上がることを意識しましょう。座り込んでじっとしていると、余計に思考が巡ってしまいます。立ち上がることで自然と行動に移りやすくなり、「犬の散歩に行こう」「ジムに行こう」と気持ちを切り替えられます。

まず立ち上がって行動を起こす

「考えること=不安」と認識し、不必要に考え込む時間を減らすことが大切です。

 考えすぎてしまうときは、まず立ち上がり、何かしらの行動を起こすことを意識しましょう。それだけで、頭の中の余計な思考を減らし、不安をコントロールしやすくなります。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。