「歳をとった親が言うことを聞いてくれない」。誰もが一度はこんな経験をしているのではないでしょうか。「親がいつまでも自分のことを若いと思っている」「病院ギライがなおらない」「お酒の量が減らない」などその悩みはさまざまです。親のことを思って言ったのにもかかわらず、いつも喧嘩になってしまうのは、実は伝え方に問題があります。そんな問題を解決すべく、『歳をとった親とうまく話せる言いかえノート』が発刊されました。本記事では発刊を記念してオリジナル記事をお届けします。

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老後の親が心配

 老いた親が一人暮らしをしていると心配ですよね。ちゃんとご飯を食べているか、運動不足になっていないかなど、気になることは多々あるかと思います。

 休日や長期休暇をつかって実家に帰省した際などに、親が健康で過ごせているか誰もが確認するかと思いますが、そのときに注目してほしいのが「リビング」のゴミです。

 リビングとは、起きている時間であれば人が一番長い時間を過ごす場所です。もしそんなリビングがゴミで溢れかえっていたら、注意が必要かもしれません。基本的に健康な状態であればリビングのゴミの量はある程度管理されます。

 しかし、もしそうでないとしたら、親の意識が薄れてきているか、片付ける元気がなくなってきたかのどちらかである可能性が高いです。特に、若い頃はきれい好きだった場合などは、なにか変化が起きている証拠です。

 どちらにしても、放っておくと社会性が失われていってしまい、最悪の場合認知症を誘発してしまうこともあるので、どういった生活をしているのか確認しながらコミュニケーションを取るのがいいでしょう。

 その際に肝心なのが、「親を責めないこと」です。「どうして片付けないの?」と責めるような言い方をしてしまえば、教えてもらえるものも教えてもらえなくなるので、注意しましょう。

 あくまで、どんな生活をしているか、どんなことに困っているかのように冷静に親の生活に寄り添ってみてください。きちんと話ができれば、「ゴミに意識が向いていないのか」「気づいてはいるがヒザなどの調子が悪く掃除が大変なのか」などの状態が把握できますので、対策が打てるようになります。

 老後の一人暮らし問題はネガティブに捉えられがちですが、生きていれば誰にでも必ず訪れるものです。だからこそ、適切に対処すれば健康的に過ごすことができます。ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。