モザンビークにある自社のグラファイト鉱山を2017年に初めて訪れた豪鉱業会社シラー・リソーシズのショーン・バーナー最高経営責任者(CEO)は、勝算があると確信した。バーナー氏は重要鉱物の世界供給で優位に立つ中国に対抗しようとしていた。重要鉱物は現在、電気自動車(EV)から潜水艦の船体まであらゆるものに使われている。米政府から1億ドル(約149億円)余りの融資を受け、シラーはモザンビークに鉱山を開き、米国初となるグラファイト加工工場をルイジアナ州に建設した。米EVメーカーのテスラと供給契約も結んだ。テスラはこれまで中国から車載バッテリー用グラファイトを購入していた。それから事態は思うように進まなくなった。
中国との重要鉱物競争、米国が勝てない理由
世界有数の優良グラファイト鉱山を手にした西側企業、当てが外れる
有料会員限定
あなたにおすすめ