いつも嫌なことが頭の中をぐるぐる巡ったり、「あの人のことを考えると不安やイライラが止まらない」と感じることはないだろうか。そんなとき、まず大切なのは、問題を解決しようとする前に、一度「ストレスをリセット」することだ。『瞬間ストレスリセット――科学的に「脳がラクになる」75の方法』(ジェニファー・L・タイツ著、久山葉子訳)では、ストレスを抱えやすい人のために、科学的に実証された気分転換の方法を多数紹介している。本書は単なる事後対処にとどまらず、そもそもストレスを寄せつけない体質をつくる方法についても解説。ベストセラー『エッセンシャル思考』の著者グレッグ・マキューンも「この本は、人生の本質的でない混乱から抜け出したいと願うすべての人にとって、必読の救いの書である」と絶賛。今回は発売を記念して、特別に本書の内容を一部抜粋、再編集してお届けする。

「先延ばしグセ、治るの!?」→科学が導き出した“問題解決のコツ”とは?Photo: Adobe Stock

無意識に「避けているもの」を見つけ出す

落とされたら耐えられないからと、新しい仕事に応募するというせっかくの機会を避けてしまうクライアントを数多く見てきた。

しかし避けたからといって不快感がなくなるわけではなく、むしろ自分の能力や人生の可能性を軽視することにつながってしまう。

まずは、自分が何を避けているか、そしてそれによって本当の望みを邪魔されていることに気づくことが大切だ。

たとえば、パートナーと話し合うのが恐いからといって先延ばしにして、やらなくてもいい断捨離で忙しいふりをしているかもしれない。

先延ばしグセをなくす「最大のコツ」とは?

このパターンを破るには、先延ばしにしていることを「負担が少ないもの」から順にリストアップし、一番簡単そうなものから手をつけることだ(書き始めるために新規のワード文書を開くだけでもいい)。

取り組む際は、「やる気をそぐような考え」を「やる気の起こるような考え」に置き替える。

(例)やることが多すぎる!→タイマーを10分かけて、とにかく始めてみるなど。

また、モチベーションを維持するために経過を記録するのも効果的だ。

目標に少しずつ近づくうちに何が起きるか、それをトラッキングするのも役に立つ。

なぜそれが大事かというと、人間というのは実際に起きたことよりも恐怖のほうをよく覚えているものだからだ。

経過を記録しておくことで、「最初のハードルを乗り越えることが大事」ということにも気づくだろう。

※『瞬間ストレスリセット』では、科学的に短時間でストレスを解消できる方法を多数紹介。その場しのぎではなく、ストレスに強くなるための習慣や対策(ストレス耐性を高める方法)も幅広く取り上げています。