欧州各国はロシアとの将来的な和平合意を履行するため、1万人から3万人規模の部隊をウクライナに派遣する大胆な構想を取りまとめようとしている。欧州の国防当局者らは20日、ロシアとの停戦協議が続く中、英国で会合を開催。米軍が関与しない形となる英仏主導の「有志連合」が、ウクライナに対するロシアの将来的な攻撃をいかに抑止できるか、その詳細を協議した。米国抜きで欧州の各軍事同盟国が集まるという異例の同会合は、世界の地政学的変化を示す新たな兆候だ。米国がロシアに配慮する外交方針を打ち出す中、米国しか提供できない軍事能力を欠いているため、欧州各国はウクライナの恒久的な平和実現をどう支援するかで苦慮している。また連合軍が米国の実質的な支援なしにロシアとの戦いに巻き込まれる可能性が主な懸念となり、これらの同盟国間の協議はすでに難航している。ウクライナに駐留する欧州軍がロシアの侵攻時に発砲を許可されるかどうかについても議論がある。