株で成功している個人投資家は多いが、その手法はさまざまだ。そこで今回は「中小型の成長株」で資産を増やしたJAMMYさん、たかねこさんの事例を紹介。同じ中小型株狙いだが、それぞれ独自の投資手法を実践しているので、ぜひ参考にしてほしい!(取材・文/ダイヤモンド・ザイ編集部、イラスト/スージー甘金)
20年で資産3億円を達成したJAMMYさんの事例
3年後の成長を確信できる“社長の魅力的な会社”に投資!
2002年頃から投資を始めたという、個人事業主で投資家のJAMMYさん。当時は携帯ショップの店員だったが、そのときに知り合った事業家から株を教えられ、投資の世界に足を踏み入れたという。当初はテクニカル分析を中心に投資を行い、元手の1000万円を数年で6000万円程度まで増やした。
そのエピソードだけでも十分スゴイが、2008年のリーマン・ショックで状況が一変。資産が大幅に減ってしまい、JAMMYさんはテクニカル分析からファンダメンタルズ重視の戦略に切り替えることを決意する。
「バフェットの関連本を読み漁りました。そこから(1)自分が理解できるビジネスか、(2)参入障壁は高いか、(3)3年後の成長を想像できるか、(4)社長が魅力的か、という4点を基準にして中小型株を選ぶようになったんです。なかでも、社長が魅力的かどうかを重視します」
社長の魅力を判断するためには、IR説明会や株主総会を最大限活用する。「直接、社長に疑問をぶつけたいので、質疑応答の時間があるものに参加します」と、JAMMYさんは話す。
社長に質問し、その言動をチェックして信用できると判断すれば「買い」。数字に関する質問に言葉を濁したり、代わりにCFOに答えさせたりするような社長は、あまり信用ならないと判断し、保有中なら「売り」を検討する。
前述の(1)~(4)の条件を満たす銘柄は、総資産の20%程度まで買うこともあるという。社長の発言が信用できるうちは保有し、株価が倍になったら半分利益確定する。一方で、“社長に惚れ込む”のは厳禁だとも。信用できなくなったら即売ることを徹底したことで、JAMMYさんの資産は2015年に1億円、2024年に3億円に到達した。
「事業内容と社長をきちんと理解するには、大企業より中小型株のほうがいいんです」とJAMMYさん。たしかに、大企業より対話するチャンスも多そうなので、この手法であれば中小型株が狙い目と言えそうだ。