Yさん「え? からだって、痛みをつくるのですか?」

わたし「はい。からだはあなたを守るためだったら、痛みだろうがかゆみだ ろうが、なんだってつくるんです。頼まれごとをすべて引き受けて、手ぬきをしないで仕事を抱えたら、気持ちが休まる時間も寝る時間もなくなっちゃう。下手をしたら過労死してしまうかもしれない。からだは、それをとっても心配しているのです」

Yさん「でも……」

わたし「このタイプのギックリ腰は、1週間ほどで自然に治るのですが、くりかえしてしまうことが多いんです。ギックリ腰を起こしたときに、頼まれごとを断るテクニックを見つけなければ、これから仕事が忙しくなるたびにギックリ腰を数回続け、最終的にうつ状態に突入する可能性があります」

断るテクニックを
身につけるための練習期間

 わたしは、このパターンでうつ状態に突入した人を何人も診てきました。

 からだは、短期間のギックリ腰をつくることで、仕事を休むしかない状態をつくり、人から頼まれたことを断る練習の場をあたえているようです。

 ここで、断るというテクニックを身につけ、必要以上に仕事を抱えることがなくなると、ギックリ腰をくりかえす心配も、うつに突入する心配もほとんどなくなるでしょう。

 逆に、からだがギックリ腰をつくっているあいだに、断るテクニックをひとつも身につけなかったら……。からだは「それなら、しかたがない」と、気力の電源を切るというつぎの手段を使って、休ませようとします。