2位は、徳島県徳島市に本社を置くデンタスで、平均年収は270.5万円だった。
同社は、義歯や詰め物などの歯科技工物の生産に必要な材料、機械の開発や製造、販売を手掛けている。1位の揚工舎と同じく、TOKYO PRO Marketに上場する企業だ。
今回のランキングの対象となった24年3月期の業績は、売上高が8億5900万円(前期比4.2%減)、4800万円の営業赤字(前期は4400万円の営業赤字)、4300万円の最終赤字(同2700万円の最終赤字)となった。
前期に続き24年3月期も営業利益、純利益とも赤字に陥っており、決算短信には「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在」すると記されている。
4位はキャンパーに人気の商品を手掛ける企業
5社で唯一の増収増益
3位は、保険代理店事業を展開する中央インターナショナルグループ。平均年収は286.1万円だった。佐賀県佐賀市に本社があり、TOKYO PRO Marketに上場している。
今回のランキングの対象となった23年12月期の業績は、売上高が6億6400万円(前期比5.2%減)、1800万円の営業赤字(前期は営業利益700万円)、純利益200万円(前期比90.3%減)だった。
4位には、ECサイトや店舗でアウトドア商品の販売を行うミモナがランクイン。平均年収は304.7万円だった。和歌山県伊都郡に本社があり、TOKYO PRO Marketに上場している。
ECでの売り上げが、売上高全体の4割超を占める。2019年に発売した「アウトドアスパイスほりにし」は、SNSなどで話題となり大ヒット。シリーズ累計販売本数が800万本を超える看板商品となった。
今回のランキングの対象となった23年5月期の業績は、売上高が42億2600万円(前期比17.9%増)、営業利益が5億5800万円(同11.4%増)、純利益が3億9000万円(同13.0%増)だった。5社の中で唯一、増収増益となった。
5位は液晶ガラス基板の加工や販売などを手掛ける倉元製作所で、平均年収は315.9万円だった。宮城県栗原市に本社があり、東証スタンダード市場に上場している。
今回のランキングの対象となった23年12月期の業績は、売上高が7億400万円(前期比33.4%減)、4億700万円の営業赤字(前期は1億1700万円の営業赤字)、5億5500万円の最終赤字となった。
23年12月期の有価証券報告書には、「継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在」すると記されている。
同社は18年12月期に債務超過に陥り、19年12月期には私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)の利用を申請し、受理された。20年12月期には金融機関などの支援によって債務超過を解消したものの、当初の計画通りには業績回復が進んでいないという。
なお、24年12月期の決算では、売上高が15億6700万円、営業利益が9700万円、純利益が8800万円と黒字転換した。一方、再生フェーズから再成長フェーズへの転換に向けた資金調達などの課題にめどが付くまで、引き続き事業再生計画の実施途上にあるとして、「継続企業の前提に関する重要な疑義」の記載は残った。
ランキング完全版では、6位から500位までを紹介する。人気飲食店チェーンの串カツ田中HDや、ドラッグストアを展開するクスリのアオキHDなどがランクインしている。詳細をチェックしてみてほしい。
(ダイヤモンド・ライフ編集部)