時は2030年。米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が登壇し、新たなアップル・マジックワンド(魔法のつえ)を振り、「アップル・カダブラ(アブラカダブラ)!」と叫んで黒い布を取り去る。お目見えしたのは米国製iPhone(アイフォーン)だ! 多額の資金、人材、時間、そして妖精の粉を使って作られた。ドナルド・トランプ米大統領が課した関税によって、短期的にはiPhoneの価格は上昇する可能性がある。トランプ政権の長期的な目標は、アップルの主力製品などを手掛ける先端製造業を米国に呼び戻すことだ。ハワード・ラトニック米商務長官は先週末にCBSの「フェース・ザ・ネーション」に出演し、「何百万人もの人々が小さなネジを締めてiPhoneを作る。そういったものが米国にやってくる」とした上で、「自動化されるだろう」と語っていた。
「米国製iPhone」は単に高価か、絶対不可能か
トランプ関税は製造業を米国に呼び戻すことを狙っているが、iPhoneを米国で作るには魔法以外に何が必要か
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