1月、米金融大手モルガン・スタンレーのニューヨーク・オフィスに投資家の一団が集まり、ソーシャルメディア企業X(旧ツイッター)の売り込みを聞いていた。彼らはかつてウォール街が敬遠した債権を手に入れようと躍起になっていた。このイベントでは携帯電話の使用が禁止され、Xのリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)らが短い発言を終えて退席するまで、聴衆は着席し続けるよう指示された。質問は受け付けられなかった。銀行は30億ドル(約4360億円)相当の債権を額面1ドル当たり95セントで売る予定だったが、結局100億ドル以上をもっと高い価格で売ることになった。これは、Xのオーナーであるイーロン・マスク氏がドナルド・トランプ大統領と親密なことも大きく働いて、Xが広告主を呼び戻す能力があることを証明するものだった。