米国の「コーラ戦争」でペプシはすでに劣勢に立たされていた。ドナルド・トランプ米大統領の仕掛ける貿易戦争が、その形勢逆転に役立つわけでもなさそうだ。ここで問題になるのは、米飲料大手のペプシコとコカ・コーラがそれぞれ秘密のレシピである炭酸飲料の原液をどこで製造しているかだ。原液は特別な生産施設で作られ、ボトリング(瓶詰め)工場に出荷される。そこで水や炭酸、甘味料と混ぜ合わされ、炭酸飲料となる。ペプシコは50年余り前、アイルランドの低い法人税率を利用するため、同国で原液の製造を始めた。だがここにきてペプシコの節税策が裏目に出ている。米国で販売される「ペプシ」と「マウンテンデュー」の原液のほぼ全てが10%関税の対象となっている。
コーラvs.ペプシ、トランプ関税で一段と差開くか
ペプシコは米国向け炭酸飲料の原液をアイルランドでほぼ全て製造
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