「並ばない万博」以前の問題だろ!ガラガラなのにバスに乗れない“謎システム”にため息が出る…桜島駅バスターミナルを発車するシャトルバス(筆者撮影)

4月17日に取材で大阪に行く機会があったので、翌18日に「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」を訪れてみた。取材は半月前から決まっていたが、13日に万博が開幕することに気づいていなかった。11日に万博開幕間近を伝えるニュースを見て、せっかくだから寄ってみることにしたのである。筆者はこれまで国際博覧会に行ったことがない。1985年の「つくば博」はまだ3歳であり、1990年の「花博」は関東在住のため行く機会がなく、2005年の「愛・地球博」は大学4年生で何かと忙しく行こうという発想がなかった。そのため、本稿では過去の万博との比較や、個人の関心や好みに左右されるコンテンツの批評は避ける。また、メタンガスなど現在進行形の問題についても取り上げない。あくまでも交通を中心とする流動についてリポートしたい。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

シャトルバス利用をめぐり
万博初日からトラブル

 さて、冒頭で記した通り、万博訪問を思い立った11日のことだった。チケットオンラインストアにアクセスすると、13日から26日まで入場できる「開幕券」が4000円で発売されていた(4月12日までの発売)。18日は午後2時ごろまでしか滞在できないが、これなら行ってみてもいいかもしれないと思い、チケットの購入に進んだ。

 万博のチケットは大阪メトロ中央線夢洲駅に接続する東ゲート入場と、シャトルバス・団体バス・タクシーなど自動車交通が発着する西ゲート入場で分かれており、さらに午前9時、10時、11時、12時台と夜間券の対象となる午後5時台の5つの入場時間帯別に予約できるようになっている。11日夜時点で18日の入場券は東ゲートの9時台のみ満員だったので、西ゲートの9時台を購入した。