南アフリカは米国の関税計画を察知した際、ドナルド・トランプ米大統領を満足させる方法を探ろうと、米金融大手ゴールドマン・サックス・グループに助言を求めた。事情に詳しい複数の関係者によると、2月下旬以降で南アのシリル・ラマポーザ大統領をはじめとする同国の指導者は、貿易や対米関係の改善についてゴールドマンと協議してきた。同行はラマポーザ氏に、一部の企業を黒人が所有するよう義務付けた法律や、人種間格差の是正に向けて土地所有者から土地を収用する権限を政府に与えた法律を、たとえ部分的にでも改正することを検討するよう提言した。1月にラマポーザ氏が署名した土地収用法に、南ア出身の実業家イーロン・マスク氏は怒り、「人種差別的」だと批判。トランプ氏も「人権侵害だ」と述べた。ゴールドマンは同国に対し、結局はトランプ氏の感情次第だと助言した。