「頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが20万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

「隣の芝は青い」に惑わされず、冷静に判断する方法
転職を考える前に、まず一度立ち止まって、いくつかの観点から冷静に判断することが重要です。以下にそのステップをご説明します。
第一に、「仕事に対して自分が何を求めているのか」を洗い出すことが必要です。
たとえば、「お金」「時間」「仕事の質」「成長」「仲間」といった要素が挙げられます。
いわゆる「この会社で働くことで自分は何を得たいのか」という視点です。
ビジネス書などでもよく紹介されていますが、まずは自分自身が会社に何を求めているのかを明確にしましょう。
次に、洗い出した要素に対して、自分の中での優先順位をつけていきます。
たとえば、「一番が成長」「二番がお金」「三番が仲間」といったように、自分の価値観に基づいて順位づけをします。
その上で、今の会社がその項目に対してどれくらい満たしているか、○や×などで評価をしていきます。
つまり、自分が最も重視している要素に関して、現在の職場が「○」なのか「×」なのか、定量的に見極めることが重要です。
そして、ここが最も大事なポイントですが、「その項目が自分の力で変えられるかどうか」を考える必要があります。
たとえば、「成長もできないし、給料も上がらないけれど、仲間はいい」というケースがあったとします。
このとき、もし社内にきちんとした評価制度があり、「成果を出せば給与が上がる」という仕組みが整っているのであれば、自分が頑張れば変えられる可能性があります。
しかし、そもそも評価制度がなく、どう努力しても給料が上がらないような会社であれば、それはもう自分ではどうにもできません。
また、仕事内容に成長の余地がまったくない場合も同様です。
つまり、「これは自分の力で変えられない」と判断したときに、初めて転職を検討する段階に入るのです。
一方で、「会社には制度があるけれど、自分の努力が足りないだけで成果が出ていない」という場合であれば、それは自分の頑張り次第で変えられる可能性があります。
そうであれば、転職を急がず、今の職場で努力を続けるべきだと言えるでしょう。
このような観点で判断をすることで、「隣の芝生が青く見える」といった幻想に惑わされずに済みます。
したがって、まずは仕事に求める要素を洗い出し、それぞれの優先度を決めて評価をつけましょう。
そしてそのうえで、それらが自分の力で変えられるのか、変えられないのかを再確認してみてください。
もし、自分自身の努力によって状況を改善できるのであれば、今の職場に留まって、根気よく頑張ることをおすすめします。
(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者、西原亮氏が特別に書き下ろしたものです)