米国の中小メーカーの一部では、新たな関税の支払いを回避したい企業からの注文が増加しており、関税が長期的にプラスになるとの期待が高まっている。ドナルド・トランプ米大統領が導入した関税は、世界の貿易と米経済に混乱をもたらした。だがこの新ルールのおかげで、輸入品に対する自社製品の価格競争力が長らくなかったほど高まっているというメーカーもある。「大忙しだ。(イリノイ州)シカゴと(オハイオ州)クリーブランド(の工場)はどちらも週7日・24時間休みなしで稼働している」。製造工具メーカー、ジャーゲンズのジャック・シュロン社長はそう話す。両工場をフル稼働している理由は、輸入関税の支払いを回避したい顧客から注文が入っていることと、1年半前から防衛産業からの需要が増加していることだという。
トランプ関税、一部の米メーカーにすでに恩恵
輸入関税が米国の一部工場に早くも価格競争力をもたらしている
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