就活時に早慶とMARCHの差が出やすい

――受験時の違いはよく理解できました。入学後や就活時の違いはどうでしょうか。

びーやま:就活時は露骨に差が出るように感じます。

 どちらも大企業を視野に入れることができる大学ですが、大企業の就職内定まで持っていけるMARCH生は一部です。書類などは問題なく通りますし、面接もいい段階までは進めますが、最後の最後で早慶に負けるというのはよく聞きます。

 早慶は私立なのにもかかわらず、就職においてはOB・OGの強さから東大にも匹敵するくらいのインパクトがありますから、その点において差はあると言えるでしょう。

 ただ、新卒で大企業に入れるボーダーラインにMARCHは入っていますから、そこから先は学生次第なのかなと思います。同時に、これだけの転職時代ですから、「新卒でどこの会社に入るか」の価値は徐々に下がっているようにも感じます。

――たしかに、三田会や稲門会などは有名ですよね。

びーやま:ですよね。あそこまでOB・OGが強くて、なおかつ現役生の面倒見がいいというのは早慶ならではなように感じます。

 ただ、MARCH生のいいなと思うところは、早慶落ちの学生などにインタビューすると「大学受験の借りは就活で返す」と一生懸命資格の勉強したり、留学したりして自分を磨こうとしている学生が多いんですよね。

 普通だったら卑屈になって諦めることもあると思うんですが、MARCH生はそうじゃないというか現実を受け入れつつも、そこからの努力を怠らない真面目さと能力があるように感じます。MARCHを特別擁護するわけではないですが、大学で油断しまくった早慶生がMARCH生に負けるというのも本当によく聞きますからね。

 なので、多少の有利不利はあっても、最終的には学生次第だと思います。

 いずれにしても早慶やMARCHにはいるというのは受験生の中ではトップクラスであることは間違いありません。このあたりの大学であればどこに入っても失敗ということはないので、その先で自分がどうするかのほうが重要だと思います。

 なので、今の受験生には、まずは精一杯勉強してもらったうえで、大学でも手を抜かずに過ごしてほしいなと思います。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。