「大学受験」は10代における最大のイベントです。残念な側面でもありますが、いい大学にいけば、なりたい職業になれる確率は上がり、将来の選択肢は増えるのが現在の日本です。それほどまでに大学受験の持つインパクトは大きくなっています。そんな難しい時代でも「自分らしい大学進学」をするために書籍:『17歳のときに知りたかった受験のこと、人生のこと。』が発売されました。本書は、きれいごとを抜きにして、「大学受験とはどういうものなのか」「人生とはどういうものなのか」を考えることができる受験の決定版です。本記事では発刊を記念して著者である、びーやま氏への特別インタビューをお届けします。

受験生Photo: Adobe Stock

早慶とMARCHはなにが違う?

――私立大学の大学受験の大きな差といえば「早慶」と「MARCH」のあいだにある壁だと思います。どちらも知名度は抜群で、難関大学であることに変わりはないと思うのですが、なにが違うのでしょうか。

びーやま:いわゆる偏差値65の壁がこの両者のあいだにはあるので、議論になるのはよくわかります。早慶に関しては国内私立大学の最高峰ですから、私立志望の学生であれば誰もが憧れる大学です。MARCHも名門校ばかりですから、多くの学生が志望するでしょう。

 早慶とMARCHのあいだに知名度の差はそこまでないというか、早稲田を知っていて明治を知らないという人はいないと思うので、その点の差はないと思います。

 ただ、難易度という点ではなかなか埋まらない差があるなと思っています。

 その一番の理由は東大や京大などを志望する国内トップの受験生たちの併願先になるかどうかという点です。

――詳しく聞かせてください。

びーやま:東大・京大、阪大、一橋大、東京科学大など、国内のトップクラスの国公大志望の学生が滑り止めとして併願するのが早慶です。

 そのため、早慶を第一志望とする受験生は日本でもトップクラスと言われる学力を持った学生たちと得意な科目では対等に戦えるレベルでなければいけません。英語だけは負けないとか数学だけは勝てるとか、早慶の入試問題のなかではまず負けてはいけないんです。

 その意味では、早慶の入試問題に限って言えば、東大生とも戦える実力が早慶志望には求められます。

 なので、早慶をなんとなく志望しただけの学生は毎年その高い壁に破れてしまうという現象が起きます。