異性の友だち関係が生まれやすいのは、「お互いにパートナーや恋人がいるとき」という傾向もあるそうです。パートナーがいない異性を、友だちではなく恋人候補、結婚相手候補ととらえる風潮があり、友だちになりにくいそうなんです。

 下の表(図2)は、60歳以上の人の「友人との会話内容」をまとめたものです。「健康関係のこと」がトップで、以下「日常のこと」「趣味のこと」「家族のこと」と続きます

図2:友人との会話内容同書より転載 拡大画像表示

幸福度の高い人は
友だちとよく交流している

 健康関係が一番というのは、やはり誰にとっても共通事項だからです。病気のことや健康に関する情報は、友だちをつくるうえで格好のテーマになることを意識しておくのもいいかと思います。

 ほかにはどんな友だちづくりの方法があるのでしょうか。

 科学的な方法を11個紹介します。

1.お気に入りのお店を見つける(レストラン、居酒屋、喫茶店、バーなど)

2.散歩できるペット(犬など)を飼う

3.複数のコミュニティーに参加する

4.同窓会を開く

5.アルバイトをする

6.習い事を始める

7.ボランティアに参加する

8.友人に紹介してもらう

9.SNS、インターネットなどでコミュニティーに参加する

10.年代を超える

11.性別を超える

 たとえば、70代の知人から聞いた話があります。いつ会っても幸せそうに生きている人で、自身も「幸福な人生」といつも言っているくらい、幸福度の高い人です。

 彼が大切にしているのが、友だちをつくることだそうです。ホテルのバーやジャズ喫茶に1人で行っては、隣になった人と何気なく会話をして、友だちになることが多いそうです。初めて会った人と友だちになれることが喜びで、LINEやSNSを交換して、その後も気軽に交流できるのがとても楽しいと言っていました。

 あちこちに心の友人がいると、もしも1人失ったとしてもつながりを保つことができます(貯金のようなものかもしれません)。

 同じレストランに通う人は、同じ価値観を持っている可能性があります。お店のデザインや料理、サービスの特徴、店主の考え方などの好みが合いやすいので、仲がよくなりやすいのです。