ある衝撃的な調査があります。東北大学の坂井信之先生が800人を調査した結果、「人を好きになるきっかけは見た目」「人を嫌いになるきっかけの9割は匂い」だったのです。人と接するときは、まずは自分の匂いに気を付ける必要があります。特に高齢の男性は、加齢臭を意識していい香りをつけると友人ができやすいかもしれません。また、口臭も気にしたいところです。

 いい香りがすることは、脳にもいいし、友だちや知り合いも増えやすいので一石二鳥です。さらに、いい香りはその人の顔の印象をよりよく見せる効果があると言われているので、一石三鳥です。

 ちなみに女性も男性よりは少ないですが、40歳くらいから加齢臭が出始めます。

 最新研究で加齢臭ノネナールは肌にダメージを与えることもわかっているので、見た目の老化にもつながります。

加齢臭を防ぐためには
活性酸素を減らすべし

 一方で、50~70歳になっても加齢臭が出ない人が半分ほどいます。こういう人は「肌を清潔にしている」あるいは「抗酸化力が強い人」だと考えられます。ノネナールは、皮脂が酸化して発生する物質で、活性酸素が多い体質になると増えるからです。

 加齢臭が発生しやすい部位は「頭」と「耳の後ろ」「お腹や背中」「首の後ろ」です。

 では、加齢臭はどうやって防いだらいいのでしょうか。清潔にすることは大前提ですが、具体的な方法がいくつかあります。

・マイクロバブル浴をする。シャワー浴や湯浴よりも効果があることがわかっています。

・コエンザイムQ10を摂取する。実験の結果、65~74歳の女性の加齢臭を軽減しました。

・家にいるよりも外に出る。在宅勤務のほうが出社するよりも1.5倍加齢臭が出ることが報告されています。

 加齢臭は活性酸素がつくられることで起きるため、健康のバロメーターとしても活用できます。加齢臭が出る人は体が酸化しやすい人で、それは脳もダメージを受けます。過剰な脂質やアルコールはほどほどにして、抗酸化物質をたくさんとり、睡眠や適度な運動をすることで活性酸素を減らせば、加齢臭も減ってくるはずです。