
「カンガルー便」でお馴染みのセイノーHDの業績が絶好調だ。2025年3月期決算では2ケタ増収増益を達成し、26年3月期予想も過去最高業績の更新を見込む。物流業界では人手不足やインフレによる消費低迷もある中で、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで業績を伸ばす理由とは?(カーゴニュース編集部)
運賃改定と旧三菱電機ロジ買収が奏功
セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)の2025年3月期連結業績は、7373億7700万円(前期比14.7%増)、営業利益298億8300万円(27.7%増)、経常利益281億2400万円(14.8%増)、当期純利益192億5300万円(32.2%増)となり2ケタ増収増益を達成した。
売上高は4期連続の増収で7000億円の大台を超えた。適正運賃収受が順調に進んだほか、前期に子会社化したMDロジス(旧三菱電機ロジスティクス)の連結化が収益拡大に寄与したが、MDロジスの影響を除いても16%の営業増益を確保した。
セグメント別に業績では、主力の輸送事業は売上高5541億2600万円(17.8%増)、営業利益207億4300万円(35.8%増)。特積み事業の物量はインフレによる消費低迷もあり前期比0.7%減となったほか、傭車・外注費も上昇したが、適正運賃収受やMDロジスの新規連結化が貢献した。運賃単価は前期比4.2%増となった。