セイノーHD社長が明かす「三菱電機の物流子会社」572億円買収の効果とは?Photo:123RF

セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市)は6月19日、前日に発表した三菱電機ロジスティクスの買収に伴う今後の成長戦略についてオンライン説明会を開いた。その中で田口義隆社長は「さまざまなノウハウを有する三菱電機ロジスティクスと一緒になることで、“掛け算”が可能になる」と語り、セイノーグループが持つ国内有数の輸送力と三菱電機ロジのロジスティクス機能を融合させることで、多くの局面でシナジーを創出させることが可能だと強調。今後、三菱電機ロジをセイノーグループのロジスティクス事業における中核会社に位置づけていく方針を示した。(カーゴニュース編集部)

*本記事はカーゴニュースからの転載です。

三菱電機ロジの売上規模は約1350億円

 セイノーHDは6月18日、三菱電機ロジの株式66.6%を総額572億円で取得すると発表。株式取得は10月1日付で行い、2025年3月期第3四半期から三菱電機ロジを新規連結する。三菱電機ロジは今後、社名変更する予定。三菱電機は三菱電機ロジの株式33.4%を継続保有する。

 三菱電機ロジは1958年設立で、三菱電機の生産・調達物流から販売物流、国際物流までを幅広く手がけるとともに、重量品や精密機器の輸送、半導体・電子部品の物流などで高いノウハウを持つ。また、ISTA(国際安全輸送協会)の認定を受けた国内有数の包装技術センターを運営するなどロジスティクス・エンジニアリング領域でも高い技術力を誇る。

 24年3月期の単体売上高は約1063億円、営業利益は約31億円。子会社を含めた単純合計では売上高約1350億円、営業利益約40億円規模となる。自社での保有車両数は約250台で、協力会社を含めた全体では約2500台を運用している。