見た瞬間、気に入ったとしても、そうして考えていけば実際はあまり着る機会がないかもしれないと気づくかもしれません。「そのジャケットに2万円払う価値があるのか?」と検討できます。そうやって考えた結果、必要だと判断したら購入します。こうすることで、ムダな買い物を減らすことができます。

 ぼく自身、「素敵!」と思って買った服なのに、ほとんど着なかったことがあります。自分のした失敗は他の人にしてほしくありません。必ず、購入前に必要かどうかを考えてください。

いちど上がった生活水準は
下げることが難しい

 子供の頃、「いちど上がった生活水準は下げることができない」と人から教えられました。人は心の弱い生き物なので、豊かな生活に慣れてしまうとその水準を下げることが難しくなるからだということでした。

 何かの事情で収入が下がったときに、それまでより生活レベルを落とすことができずに破綻していく人が多いのはそのためです。

 これまでずっと和牛を食べていた人が輸入肉に替えられるのか。これまでずっとコムデギャルソンの服を着ていた人がファッションセンターの服に替えられるのかといえば、それは難しい。

 では、どうすればいいのか?

 買う頻度を下げる。

 収入が減ったからといって、買うものを変えることは誰にとっても難しい。

 では、毎月1回の購入を3カ月に1回にするのはどうでしょうか。3カ月が難しければ、2カ月でも35日でもかまいません。

 定期的に買うものの質を下げずに頻度を下げるだけでも、あなたの支出は減少します。

 和牛にしても、毎日和牛を食べるわけではありませんよね。豚や魚も食べるはずです。

 和牛を輸入肉に変更せずとも、牛肉の購入を別のもので置き換えて、頻度を下げることで、生活水準を維持します。

お金を節約するための近道は
すぐにポチるのをやめること

 ECサイトのセールで、人気の掃除機がふだんは5万円なのに3万円になっていたとします。

 商品としていいモノだから、これは得だな!と思うことはあるでしょう。ですが、いま使っている掃除機があるなら、その掃除機を新しい掃除機に替えるために3万円を払う価値があるのかと慎重になってみませんか。

「いいな!安い!」と思ったときにすぐにポチらない。

 それが大切です。