倹約を考えるとき、「何にお金を使うか?」を考えるべきなのは、大学生であっても社会人であっても同じです。

「本当に必要なのか」、「代金を支払う価値がある買い物なのか」をよく考えてから買うかどうかを決めるべきです。

 後悔につながるような買い物を繰り返していては絶対にお金は貯められません。

 何かを買おうかと思ったとき、

・いつ使うのか
・どのくらい使うのか
・費用対効果はどうか

 といったことを考える習慣をつけるのがいいと思います。

 たとえばぼくは、電動アシスト付き自転車を買おうか迷ったことがありました。

 住んでいるマンションの駐輪場を無料で使えるので、自転車があれば、時間もお金も節約できるのではないかと考えたからです。

 当時流行り始めていたオランダ製の自転車(15万円)に決めたところで、マンションの近くにポートがあるシェアサイクルを利用した場合と比べてみることにしました。

 シェアサイクルの1回の使用料はおよそ200円。

 月に2回利用するなら月額は400円、年間では4800円になります。

 その利用頻度であれば、支払額が15万円に到達するのは31年後です。

 自転車を買うのはやめて、シェアサイクルを利用することにしました。

 その後自転車に乗る機会も減っていったので、15万円の買い物をしなくてよかった。正しい選択でした。

 一時の感情や所有欲に流されず、費用対効果を考えたからこそ大きな出費を抑えられました。

 シェアリングエコノミーが拡大し、自動車のレンタルの利便性もひと昔前より向上しました。自分のクルマが欲しい!という気持ちが強い人は多いでしょう。しかし、そういうときには一度費用対効果を考えましょう。

値段よりも時間単価で考える
ルンバと時計の投資術

 何年か前にロボット掃除機のルンバを買いました。

 当時のぼくは毎日、フローリングワイパーを使って部屋の掃除をしていました。

 1日5分を掃除にかけていたとすれば、1カ月に150分掃除をしていることになります。

 自分の時給を仮に1万円とすると掃除に費やした時間は月に2万5000円分です。

 すぐにルンバの元が取れると考えて購入を決めました。

 流行りものに惹かれたとか、ラクをしたかったとかいうことではなく、時間を節約するために買ったわけです。