外国人が日本のカレー店で感動した「エキサイティングな体験」【ケンブリッジ大教授が解説】Photo:PIXTA

大の親日家で『ラーメンの歴史学――ホットな国民食からクールな世界食へ』の著作があるケンブリッジ大学教授、バラク・クシュナー氏に、日本の良い点・悪い点について分析してもらった。クシュナー氏が来日して間もない頃に大失敗した爆笑エピソードも紹介する。(国際ジャーナリスト 大野和基)

日本人が英語を話せないのは、英語が必要ないから

――日本に詳しいあなただからこそ指摘できる、日本の嫌なところ、ダメなところを教えてください。

 私には日本を批判する資格はないですし、日本人にとっては、日本は非常にうまく機能している国だと思いますよ。

――私の米欧の友人は、日本人は英語を話せる人が少なすぎると言っています。

 それは外国人から見た問題であって、日本人の問題ではありません。日本は日本人のための国であって、外国人のための国ではありません。

 多くの日本人が、日本の教育制度に対する不満を示しています。10年間英語を勉強してもほとんど話せないとかね。もし日本人が本気でそれを気にしているなら、変えられるはずです。だけど、ほとんどの人にとっては問題ではありません。

 オックスフォード大学に苅谷剛彦さんという教授がいらして、彼によると、日本人が英語を使わないのは、日本の市場が十分に大きく、英語が必要ないからだそうです。

――ケンブリッジ大学の学生を日本に連れて来るなら、どんな場所を訪ねて、何を食べたり、体験したりしますか?

 私が連れて来ることはありませんが、留学プログラムを設けています。同志社や早稲田、慶應、一橋大学などに通っています。彼らは皆、日本食が好きですが、予算も限られているのでラーメンを食べたり、学食で食事をしたりするようです。

 留学生は昔ほど酒を飲まなくなった一方で、部活や同好会には参加するそうです。日本人学生も、あまり酒を飲まないようで、連れ立って安い居酒屋に行くことも、あまりないとか。

――あなたの友人・知人で、日本で感動した食べ物、場所、商品、サービスなど最近はどんな話を聞きますか?