東大・京大に次ぐ「日本の3番手」。真面目がウリの大阪大

 阪大生の基本は「まじめ」である。「勤勉」「地味」「おとなしい」というのが、外から見た確固たる印象なのだが、阪大生たちはそう見られることを歓迎しない。その抵抗は「日本で3番目」のプライドの表出かもしれない。

 もっとも、近年は勉強を継続できる派と、つらすぎて単位取りを諦める派の二極化傾向がみられるそうだ。特に理系学部では、大学に来なくなる学生や、留年する学生がけっこういる。それだけ大学での勉強が大変なのだ。

 庶民派を自称する学生も多いが、実際のところはエリート意識が強い。大阪出身の学生は4人に1人で、兵庫、京都、奈良を加えた2府2県の出身者が全体の約半数を占める。

 キャンパス内では関西弁と地方弁が入り交じった“阪大弁”が飛び交い、「大阪出身者も2~3年経てばイントネーションがおかしくなる」。国公立大の中でも比較的浪人率が高く、現役と浪人の割合は文系ではおよそ3:1、理系では3:2となっている。

 関西の国立大界にはこんな格言がある。「京大は天から単位が降ってくる、神大は地面に落ちている、阪大は掘っても出てくるとは限らない」。阪大については他にも「大阪湾に沈んでいる」「木の上の単位を取りにいかねばならない」などの格言が。

 試験期間中の平日は「グローバル・コモンズ」(図書館併設)が24時間開放されて多くの学生が利用するなど、単位取得の大変さを物語っている。

「コツコツ勉強するというよりは、試験前に猛勉強してうまく帳尻を合わせている人が多い印象」(経済学部生)という声もあり、効率の良さもうかがえる。

 ちなみに関西の大学で京大の次に就職ウケがいいのは、当然阪大。メガバンクなどの金融機関からの引きはかなり強い。その他の一般企業もたいていは楽勝。

 東京に集中しているマスコミや、東大パワーが強い国家公務員のキャリア就職以外なら、たいていどうにかなる。