「おしゃれで頭もいい」。バランスの良さがウリの神戸大

 名門大だがガツガツせず、余裕を感じさせるキラキラした学生が多い。「すごい高校で真ん中だった人か、普通の高校のトップクラスの人が多くて、後者はプライドが高い」(農学部生)とか。

 誰とでも無難に付き合うコミュニケーション力もあり、特に内輪になると会話でのリアクションは良好で、それなりにキャンパスライフを楽しんでいる。実家からの通学生がボリューム層だ。近県では岡山、大阪、奈良あたりからも通ってくる。地方出身者には九州、四国方面が多い。

 格安の学生寮も5つあり、自宅からの距離や収入などの条件を満たしていれば希望通り入居できるケースが大半とのこと。大学の近くに下宿をすると、1Kで家賃の相場は4万~6万円くらい。アルバイトは、家庭教師や塾講師は生協で紹介してもらえる。

 おしゃれの街・神戸だけに、ファッションにも気を使っている学生が多い。周辺の女子大の学生からは「神大生は地味」と言われるようだが、男女とも派手すぎず、清潔感がある。通学が山登りのため女子もスニーカー率が高い。

 就職においても神戸大は西の一橋大といった威力を見せている。超一流企業といわれるところでは、東大、京大、早慶あたりとの競争に負けるが、ほかはどこでも優遇される。

 特に関西圏の重厚長大系企業や準大手以下クラスの会社経営者からのウケはやたらにいい。

 就職実績を見ると、金融、商社、メーカー、サービスなど有名企業の名がズラリ。ただし、恵まれた状況への甘えと、先輩や同級生に負けたくない思いから、「高望みしすぎで、せっかくとった内定を蹴って就職浪人してしまうヤツが意外といる」(経営学部生)という声も。

「地元企業だと神大生同士の潰し合いになりがちなので、東京や名古屋で勝負するのもあり」(経済学部生)という意見が自然と出てくるあたりに頭の良さがうかがえる。

 意外と関東や東北などから神戸大を志望するケースも多く、全国的に人気な国立大学と言える。