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「キユーピー」と聞くと、マヨネーズの会社の赤ちゃんのようなマークを思い浮かべる人が多いだろう。そのルーツをたどると、一企業の独自キャラクターではなかったことが見えてくる。大正時代、日本にはさまざまな“キューピー”が存在していた。ブランドの意外な歴史を振り返る。※本稿は、作家の友利 昴『明治・大正のロゴ図鑑 登録商標で振り返る企業のマーク』(作品社)の一部を抜粋・編集したものです。
マヨネーズのキユーピー社のロゴが
キューピー人形になったワケ
同書より転載
(上に示した画像は)マヨネーズ大手のキユーピー社の初期のロゴマークである。キューピーマークの由来は、大正時代初期に欧米から伝わり日本でブームを巻き起こした「キューピー人形」であることはよく知られている。
なぜ、キューピーを採用したのか?キユーピー社の事業を創始した中島董一郎は、もともと缶詰の販売業を営んでいた。そして当時、中島よりも先に、缶詰についてキューピーマークを商標登録していたのが、日魯漁業という会社。現在も缶詰や冷凍食品で知られるUmios(旧・マルハニチロ)の源流のひとつとなる企業だ。
中島はマヨネーズ事業に進出するにあたり、水産講習所時代の先輩で、製缶業を通じて日魯漁業とも関わりが深い高碕達之助にロゴマークについて相談。日本語でも英語でも通じ、イラストでも描けるブランドを志向した中島に、高碕は「それならキューピーがよい」と助言する。日魯漁業の商標についても高碕を通して融通してもらったという逸話が残っている。







