引っ越し先の物件選びで疲れるのは
あれもこれもと望むから

 選択肢が多いから疲れる……。ということは、選択肢を絞ればいいのです。

 たとえば、あなたが引っ越しを検討している場合。

 自分が新しい住居に求める中で特に重要なものを「○」、求めていないけどあったらうれしいものを「△」、特に必要としていないものを「×」という具合に、要素を書き出してランク付けしてみましょう。

 エントランスがオートロック ×
 2階以上 ○
 スーパーやコンビニが近い △
 トイレ・バスが別々 △
 最寄り駅に急行が止まる ×
 最寄り駅まで徒歩10分圏内 △
 近隣住民のゴミ出しがきれい ○
 街に飲食店が多い ○

 このように書き出すことで、考慮すべき選択肢が減り、脳への負担が少なくなります。東京から長野に移住した私の友人は、移住先を選ぶ際に心がけたのは「青い鳥を探さないこと」だと話していました。

「寒いところは嫌だ」「それなりに都会的な場所がいい」などの条件をあれもこれもと追うと、「いつまで経っても決められない」と教えてくれました。移住の一番の目的だった「子どもの教育環境」に的を絞ることで、ベストな判断ができたそうです。理想を追いかければ追いかけるほど、現実とのギャップは開き、決断できなくなるのです。

 あらかじめ自分の中で満足できるラインを見出せるように、悩んでいる事柄について、自分が求めているものを可視化し、選択肢を減らしてみる。

 たったこれだけで、自分が下した決断に自信を持てるようになります。自分の欲を「見える化」した上で決断しているのですから、安心感も伴います。

「松」「竹」「梅」で分けると
決断はもっとラクになる

 日々決断しないといけない物事には、ざっくり、

「自分にとって重要なもの」

「重要ではないもの」

「どちらでもない中間のもの」

 の3つがあるはずです。これを整理しておくことも、決断の質を低下させないテクニックとなります。

 自分が直面する物事そのものに、「松」「竹」「梅」とランク付けすることで、決断との向き合い方を変えてしまえばいいのです。