
今も日報、もしくは週報を書くことにしている組織は多いと思います。残念なことに形骸化してしまっているケースも少なくありません。ただ、日報はきちんと活用すれば、若手社員自身、そして組織の成長にとって非常に効果的なツールです。日報の有益な使い方について考えてみましょう。(ギックス共同創業者 田中耕比古)
あっという間に
日報は形骸化する
新入社員も、数カ月もたつと職場に慣れてきます。
会社によっては、新人研修も終わり、配属先でのOJTに入ったりもしているでしょう。そうした中で、少しずつ「流れ」が読めてきて、日々の生活にリズムができてきているはずです(だからこそ、五月病のリスクも高まってくるわけですが)。
そうやって慣れてくると、「ちょっとダレてきた」という人が出始めます。
そうした中で、私がいつも思うのが「日報」の問題です。
現在も、多くの会社が「日報を書く」こと実践していると思います。
記録形式や提出形式はさまざまですが、「1日の活動を記録して、上司に提出する」という部分は共通しています。毎日ではなく、週に1回の週報にしている組織もあるでしょうが、目的は同じです。
その日、あるいはその週をどのように過ごしたのか。何を行い、また、何を考えていたのか。そこから、どんな学びを得たのか。どういう反省点があるのか――そういうことを記録していくのが、日報(もしくは週報)です。
この仕組み自体は、非常に有用です。しかし、大変残念なことに、あっという間に形骸化します。
書く方は適当に文字を埋めるだけになり、上司も真面目に読まない。単に「言われたからやるだけ」の作業になっていきます。これは、非常にもったいない状況です。